見えない不安につけ込む『点検詐偽』に注意!!!
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『点検詐偽』の増加!! あなたの家は大丈夫?巧妙化する手口から身を守るために

点検を装って不安をあおる『点検詐偽/点検商法/悪質リフォーム』の被害は年々増えております。
2025年の1年間で全国の警察摘発した点検商法の悪質リフォーム件数は、
過去最多の83件(前年比17件増) 被害額は約151億6000万円(同3倍以上) 摘発人数175人(同45人増)
被害に遭われた被害者の約7割が65歳以上の高齢者となっております。※日本経済新聞より引用
警察当局は「匿名・流動型犯罪グループ(
今回は、まずは自分自身が被害に遭わない様にするために、そして地域での呼びかけの参考になるように色々な点検詐偽の手口や関連する法律についてご紹介いたします。
点検詐欺とは何か?
点検詐欺とは、事業者が無料点検や訪問点検を口実に住宅へ立ち入り、実際には必要のない工事や高額な修理契約を結ばせる悪質な点検商法です。
マンションのような集合住宅の掲示板でも点検詐偽の注意を促したり、警視庁の呼びかけもしていますが、手段はだんだん巧妙化しており、詐欺に遭う人が後を絶ちません。
点検詐偽の対象となるものが、以下のような家屋の設備に関するものが多いです。
- 屋根工事
- 外壁塗装
- 雨どい工事
- 床下工事
- シロアリ対策
- 給湯器交換
- 排水管掃除
- 太陽光発電設備点検/交換 その他
これらの設備は、一般の人が日常的にその状態を確認しにくい場所となっております。
そのため、業者の説明が正しいかどうかの判断がしづらいという特徴があります。
「今すぐ直さないと危険です」 「放置すると大規模修繕になります」 「今日契約してくれれば特別価格です」
こうした言葉によって契約を急がせるのが典型的な手口なので注意が必要です。
実際によくある点検詐偽の手口
1. 屋根 修理詐欺
点検詐偽で最も多いのが、屋根です。
「屋根の瓦がずれています」「板金が外れかけています」「屋根の瓦が道路に落ちると危険です」 などと説明し、屋根に上がることを求めます。
この時に、絶対に屋根にあげてはいけません。
屋根に上げたら最後、実際には異常がなかったにも関わらず、その場で故意に屋根を破壊したり、瓦を止めているピンを抜いたり、ずらしたりして写真を撮影し、そして、何気ない顔をして撮影した写真を見せて不安をあおるケースや、最悪の場合カメラなどを設置することもあるそうです。
一般の人は実際に上って屋根を見ることはできないため、説明を信じるしかありません。
結果として高額な工事契約を結んでしまう可能性があります。
「屋根壊れてますよ」 (警視庁/you tube) 飛び込み営業注意 チラシ(警視庁) 
2.床下点検詐欺
戸建て住宅において、床下はほとんど確認しない場所です。
木造住宅であれば、信頼のおける業者に定期的にシロアリ防止対策を任せている場合もありますが、全てがそうではありません。
ある日突然訪問してきた業者が、「湿気がひどい」「カビが発生している」「シロアリ被害がある」などと言って不安をあおります。
そして、効果があると言って、「防湿シート」「換気扇」「シロアリ駆除」「床下補強工事」などを提案します。
本当に必要な場合もありますが、実際には不要な施工や過剰な工事であったり、また工事したように見せかけて実際は正規の工事をしていなかったり、用途を得ない安価なものを使用してずさんな施工や工事をしたり、時には柱などに無駄に穴をあけて家自体の耐久性を損なってしまう可能性があります。
3.給湯器・設備点検詐欺
近年増加しているのが、設備機器の点検詐偽です。
「メーカーから依頼を受けています」「定期点検に来ました」などと説明し、給湯器や太陽光発電設備など機器設備の点検を行います。
しかし、実際にはメーカーとは無関係で、高額な交換工事や不要な部品交換を進めるケースがあります。
メーカーや管理会社を名乗ると信用してしまいがちですが、怪しいと思ったら身元の確認とそのメーカーや管理会社への確認をしてください。
事業者などを装った訪問者に注意(警視庁)
なぜ被害が後を絶たないのか
点検詐偽がなくならない理由は、人間の心理を巧みに利用しているからです。
下記のような巧みな手法を使って点検詐偽が拡大しています。
1.不安を刺激する
人は損失を避けたいという心理を持っています。
例えば、「屋根が壊れている」「このままでは雨漏りする」「地震が来たら危険」「次の台風で飛散するかも」と言われると、「本当に問題があるのではないか」と考えてしまいます。
特に住宅の不具合は専門知識が必要な分野です。
一般の人にとっては真偽の判断が難しく、専門家を名乗る人物の言葉を信じやすくなります。
2.親切な人を装う
悪質業者の多くは、最初から威圧的ではありません。
むしろ、「教えてあげた方がいいと思って」「近所の安全のために声を掛けました」など親切心を装って近づいてきます。
相手が善意で知らせてくれているように見えるため、警戒心が下がってしまうのです。
3.緊急性を演出する
「今日中に対応が必要」「今なら資材がある」「すぐ契約しないと危険」といった言葉で冷静な判断を妨げます。
特に相談する人がいない場合、たまたま家に自分しかいない場合は特に中が必要です。
本当に必要な修繕であれば、通常は見積もりを比較し、十分に検討させる時間をもらえるはずです。
しかし、悪徳業者は考える時間も与えずに不安にさせ、即契約するように詰め寄ってきます。
実際に身近で起きた例
突然訪問してきた優しそうな男性が、「●●ハウスメーカー(有名会社の名前を使う)の元請けの者です。そこの○○さんの家の修繕工事をしていたところ、◇◇さんの家の屋根が歪んでいるのが気になり伺いました。屋根を点検させてもらってもよいですか?」
屋根に上がったあと、「ほら、この写真を見てください。瓦のネジが抜けてます。割れている瓦もあります。前の道路に落ちたら下を歩く人に当たり大怪我をして危ないですよ。」
一瞬、この言葉をすっかり信じてしまったようです。
たまたまこの家の人は別の工務店さんとの付き合いがあったのを思い出し、その話をしたら、「じゃあ、早くその業者さんへ連絡をしてください。」で終わったのですが、屋根に上がらせてしまったことへの不安を感じながら、近所の人にも同じような声かけをしているその業者の姿を見たとのことでした。
十数年前、突然訪問してきた業者に換気扇との配管パイプの中の写真を見せられ、「中がこんなに汚れているから洗浄した方がいい」と言われて、その場に他の家族がおらず、判断できずままそうした方がいいだろうと数万円その場で払ってしまったところ、母親が戻ってきて異常に気付き間一髪のところで防げたそうです。
どちらも運よく大きな被害にならずにすみましたが、こういった危険は今だから、また家主だけの問題ではなく家族全員が長い目で注意していく必要があります。
被害を防ぐための5つのポイント
1.突然訪問してきた業者は信用しない
アポイントもなく、初めて訪問してきた業者の指摘を、その場で鵜闇に信用しないことが重要です。
たとえ親切そうに見えても、まずは疑う姿勢を持ちましょう。
そしてむやみに家の中に入れないことも重要です。
2.その日その場で契約しない
検討したり、相談させる隙も与えず、即決で契約するように悪徳業者は求めてきます。
しかし、本当に必要な工事であれば、数日検討したところで状況が大きくかわることはほとんどありません。
「家族と相談します」「知り合いの工務店に確認します」などと伝えて、即決せずに一旦断る勇気を持ちましょう。
3.1社で決めず複数社に見積りを依頼する
住宅工事、リフォーム工事は、2社以上の業者へ相見積もりすることが基本です。
複数業者から意見を聞くことで、「工事の必要性」「適正価格」「工事内容」「期間」などを確認、比較することができます。
一社だけの説明で判断するのは危険です。
また、変な業者につかまらない、高額請求をされないためにも、日ごろから信頼のおける工務店や地元の業者などの情報収集しておくことも必要です。
4.屋根には絶対に上がらせない
特に重要なのが屋根です。
飛び込み営業の業者や親切心を装って声をかけてきた業者を安易に屋根へ上がらせない様にしましょう。
屋根に上がった際に故意で故障個所を作らされてしまうリスクも否定できません。
屋根だけではなく、その他設備の点検の場合も、それらの設備に関しても安易に見せたり、点検させないようにしましょう。
まずは、それぞれの設備を専門としている地元業者や建築したハウスメーカーなど信頼できるところへ相談するようにしてください。
5.家族や第三者に相談する
詐欺被害の多くは、一人で判断した際、一人暮らしの高齢者に起こりやすいのです。
契約する前に、「家族」「知人」「消費生活センター」「信頼できる専門業者」など誰かに必ず相談しましょう。
第三者の意見を聞いたり、時間を置くことで冷静な判断をすることができます。
怪しいと思ったら警察へ連絡してください。
地域でできること
点検詐偽は個人だけで防げるものではありません。
同じ地域で同じような点検詐偽が拡大するケースも少なくはありません。
まずは、近所での呼びかけ、地域全体や管轄の警察署へ情報共有、チラシやポスターでの注意喚起をすることも重要です。
「最近こういう怪しい訪問業者が来た」「このような勧誘を受けた」「実際に被害にあった」など近隣住民の間で情報交換をし、警戒を促すことで被害を未然に防ぐこともできます。
また、高齢者の家族がいる場合には、定期的にコミュニケーションをとり、情報を共有して注意の促しや不審な訪問が無かったかなどの確認をすることも必要です。
点検詐偽は特に孤立した人や高齢者のみの家をターゲットにする場合が多いです。
それが故に、人と人との繋がりや情報共有、コミュニケーションが最大の防御策となるのです。
点検詐偽に関する規制など
点検詐欺(点検商法)に直接対応する単独の法律自体ががあるわけではありませんが、主に特定商取引法や消費者契約法によって規制されています。
1.点検商法
家庭を訪問して、あたかも正規の点検の振りをしながら断りきれない状態にしておいて、不必要又は法外な価格のリフォーム工事や商品交換、駆除作業等を行う契約を取る商法のことです。
点検商法(警視庁)
2.特定商取引法
点検詐欺の多くは、業者が自宅を訪問して契約を勧める『訪問販売』に該当します。特定商取引法では、事業者に対して様々なルールを定めています。
禁止される行為として、
・「氏名や目的を隠して勧誘すること」→ 事業者は勧誘前に「会社名」「勧誘目的」「商品やサービスの内容」を明示する必要があります。
・「嘘をつくこと」→ 「今すぐ修理しないと屋根が落ちる」「法律で点検が義務化された」「メーカーから依頼されている」など事実と異なる説明は禁止されています。
・「強引な勧誘」→ 「何度も訪問する」「断っているのに帰らない」「契約を迫る」といった行為も違法となる場合があります。
特定商取引法(特定商取引法ガイド) → 販売訪問(特定商取引法ガイド)
3.クーリング・オフ制度
点検商法で契約してしまった場合でも、『訪問販売』であれば原則として、「契約書を受け取ってから8日以内なら無条件で契約解除」できます。
クーリング・オフ(警視庁)
クーリング・オフ(国民生活センター)
4.消費者契約法による取消
業者が不安を過度にあおったり、嘘をついて契約させたりした場合は、消費者契約法によって契約を取り消せる可能性があります。
・「このままだと家が崩壊する」
・「シロアリが家全体にひろがっている」
・「火災の危険がある」 など、根拠のない説明で契約した場合に適用される可能性があります。
消費者契約法(消費者庁)
5.詐欺罪が適用されるケース
・壊れていない箇所を壊す
・偽物の写真を見せる
・故障をでっち上げる
・保険金請求を不正に勧める
など 状況によっては警察の操作対象となります。提示された証拠などは残しておきましょう。
6.困ったときは下記へ相談!!
契約前、契約後、工事中でも諦める前に…まずは相談してください!!
・最寄りの警察署(警視庁) もしくは 警視庁総合相談センター 電話:#9110
・消費者ホットライン 電話:188 契約トラブル/解約時のご相談
・(公財)住宅リフォーム・紛争処理支援センター 住まいるダイヤル
電話:03-3556-5147 見積りやリフォームのご相談
・近くの安心できるリフォーム業者 住宅リフォーム事業者団体登録制度(国土交通省)
※警視庁より引用
まとめ
家の各設備に対する点検詐欺は年々増加傾向にあり、その手段も巧妙化しており、特に高齢者などがターゲットにされる場合が多い。
特に「屋根」に関する点検詐偽が多く、無料点検を装ってくる業者には絶対に屋根には上げたり、点検をさせないこと。
各家庭で注意するだけではなく、近所や地域、警察にも情報を共有し、未然に点検詐偽に遭わないように警戒を促すことも重要。
突然訪問してきた業者の言葉を「すぐに信じない」「勝手に点検させない」「その場で契約しない」「誰かに相談する」といった自己防衛も必要。
不安をあおられて契約してしまったとしても、「もう手遅れだ」と諦める必要はなく、慌てず警察や消費者センター、信頼のおける業者へ相談。