建築現場などで火災を防ぐ『防火(材料)』と『防炎(材料)』について
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建築現場などで火災を防ぐ『防火(材料)』と『防炎(材料)』
建築現場では、火災によるリスクが常に存在しています。
冬は特に空気が乾燥しやすいことから、火災発生のリスクはさらに上がります。
そこで、今回は建築現場などで火災リスクを防ぐための2つのキーワード『防火(材料)』と『防炎(材料)』に注目し、関連する情報をまとめてみました。
目次
防火と防災の違い
『防火(材料)』と『防炎(材料)』を確認する前に、よく耳にする大きなキーワードとして『防火』と『防災』(←こちらは災いの災の方です)の違いについても簡単に確認します。
防火
火災に特化しており、火災の発生防止と、万が一火事が発生した場合の被害を軽減するための対策のこと
防災
火災に加えて地震、台風、水害など全体的な災害の全てを対象とし、それらの発生時の対策や施策を行うこと
今回はこの中から『防火』対策に関する材料に着目していきます。
材料の管轄や違いについて
『防火(材料)』も『防炎(材料)』も同じく火災を防いだり、大火災にならないようにするための材料ですが、それぞれ管轄や対象となる製品などに違いがあります。
まず、『防火(材料)』は国土交通省(建築基準法)が管轄となり、『防炎(材料)』は総務省消防庁(消防法)の管轄となっておりますので、ご注意ください。
では、それぞれの内容を確認していきましょう。
防火材料
建築基準法に基づき、建物内部の壁や天井などの材料が「火災の延焼を防ぐ性能(不燃・準不燃・難燃)」を持つもので国土交通大臣が認めた材料または認定した材料
建築基準法施行令第108条の2で定められた第1号、第2号、第3号に掲げる要件を満たしているもの
管轄: 国土交通省(建築基準法)
- 対象:建築物の構造や内装に使用される建材。
- 目的:建物全体の防火安全性を確保すること。火災の拡大を防ぎ、避難時間を確保する目的があります。
- 認定:防火材料は、国土交通大臣が定めた告示に含まれるものか、大臣から個別に認定(大臣認定)を受けた製品を指します。
建築基準法 管轄キーワード
- 防火材料:火災の発生を未然に防ぐこと、および発生した火災の延焼を食い止めること
- 耐火材料:建物自体の耐火性を高め、倒壊を防ぐこと
防火材料の条件
建築基準法施行令第108条の2
第1号 燃焼しないものであること。
第2号 防火上有害な変形、溶融、き裂その他の損傷を生じないものであること。
第3号 避難上有害な煙又はガスを発生しないものであること。
※建築物の外部の仕上げに用いる場合にあっては、第1号、第2号に掲げる要件を満たしているもの。
防火材料の3つの区分
それぞれ、条件を満たせなくなったタイミング=『燃え始めるまでの時間』に違いがあります。
- 不燃材料
『火災時の加熱開始から20分間』燃えず、
熔けず、有害な煙・ガスを出さず、変形・亀裂もしない、建築基準法上の最も高い防火性能
材料例) コンクリート、れんが、瓦、鉄鋼、アルミニウム、金属板、ガラス、モルタルなど - 準不燃材料
『火災時の加熱開始から10分間』燃えず、
熔けず、有害な煙・ガスを出さず、変形・亀裂もしない防火性能
材料例) 石膏ボード(厚さ9mm以上)、木毛セメント板(厚さ15mm以上)など - 難燃材
『火災時の加熱開始から5分間』燃えず、
熔けず、有害な煙・ガスを出さず、変形・亀裂もしない防火性能
材料例) 難燃合板、難燃繊維板、難燃プラスチック、難燃処理された木材など
防炎材料(防炎製品)
防炎とは、「燃えにくい」性質のことであり、繊維などの燃えやすい性質を改良して防炎の性能を与えると、小さな火源(マッチやライターなど)に接しても炎が当たった部分が焦げるだけで容易には着火せず、着火しても自己消火性(小規模燃焼において(有炎、無炎を含む)燃焼が継続しない性質)により燃え広がらなくなる性質のことであり、総務省消防庁の消防法に基づき、製品(カーテン、じゅうたんなど)が「燃広がりにくい性質(防炎昨日)」を有するもののことを防炎材料、防炎製品と呼ぶ。
管轄:総務省消防庁(消防法)
- 対象:建築物内のカーテン、じゅうたん、工事用シートなどの「防炎対象物品」。
- 目的:火災予防、初期消火の迅速化を図ること。
- 認定:消防法令に基づく「防炎性能」の基準を満たしている必要があります。防炎製品性能試験を合格し、防炎ラベルが貼付されている製品がこれに該当します。
- 資料:防炎の知識と実際 (総務省消防庁より引用)
工事用シート
建築(建設)現場や修繕現場でよく使われているのが、工事用シートとなります。
工事用シートは主に足場外周の壁面養生、床面養生、飛散防止、材料カバーに使用され、白防炎シートやメッシュシートが主流となっており、安全対策(防炎ラベル)として、高層建築や建物密集地での必須アイテムです。
建築現場の防炎シートは、消防法に基づく「防炎規制」により、高層建築物(高さ31m超)や不特定多数が出入りする施設、または火気を使用する工事現場において、防炎性能基準を満たした「防炎製品」の使用が義務付けられています。
基準を満たしていない製品を使うと大火災の原因になる場合もあります。
近年起こった香港でのマンション大火災の原因の要因の一つとして、国が定める防炎基準を満たしていなかった安全網(足場に使用)や発泡スチロール(窓などの目隠しや破損防護品として使用)などが挙げられています。
当社で扱っている工事用シート(メッシュシート)などで、『日本防炎協会認定品』のマークがあるものは全て『防炎製品』です。
工事用シートは当社オンラインサイト ASNOVA市場にてお求めいただけます。

※非防炎タイプのラッセルネットのみ、主に建築工事現場の屋外作業において、防炎性能を求められない環境での墜落・落下物防止用として使用されます。
まとめ
- 火災を防ぐための材料には、国土交通省(見地基準法)管轄の防火材料と総務省消防庁(消防法)管轄の防炎材料がある。
- 防火材料は主に建築物の構造や内装に使用される建材が対象となっている。
- 防火材料には不燃・準不燃・難燃があり、それぞれ燃え始めるまでの時間で区分されている。
- 防炎材料は建築物内のカーテンやじゅうたん、工事用シートなどが対象とされ、防炎製品性能試験に合格し、防炎ラベルが添付されている製品のことを言う。
- 当社で扱っている工事用シート(メッシュシート)などは防炎材料(防炎製品)であり、ASNOVA市場にて好評販売中!

