足場の壁つなぎの設置基準は?壁つなぎの仕組みや必要性をご紹介

足場のTIPS

足場を壁に固定するときの壁つなぎの設置基準は?仕組みや必要性をご紹介します。

足場を設置する際に、足場の倒壊や変形を防ぐために重要な壁つなぎ。過去には壁つなぎを設置していなかったことによる重大な事故も発生しています。そういった事故が発生しないように壁つなぎの設置基準や補修方法、取れない場合の対処法などをご紹介いたします。

そもそも壁つなぎって?

壁つなぎとは、建設現場において足場を壁などに固定することで、建物に足場を連結し、足場が倒壊したり変形したりすることを防ぐこと、および、そのために使用される部品を指します。

壁つなぎの設置に関しては、「労働安全衛生法」に基づく具体的な仕様を記載した「労働安全衛生規則」おいて、設置が義務づけられています。

壁つなぎを疎かにし発生した事故例

2012年3月21日に埼玉県東松山市でマンションの足場が倒壊する事故が発生したことは有名です。倒壊した足場は壁つなぎが施されていなかったことが明らかになっています。

壁つなぎの仕組み

壁つなぎは当然大なり小なり穴を空け、壁つなぎ専用金物と呼ばれる部材を取り付けます。

多くの場合は壁の下地(木造の柱や梁、鉄筋コンクリートなら鉄骨やコンクリート)に、ネジもしくはアンカーを打ち込んだり、鉄骨であれば溶接したりして、その頭に壁つなぎを接続します。

鉄骨の部分がむき出しになっている場合等は、キャッチクランプを使って単管で控えを取ったりします。

しかし、建物の構造や工事の種別によっては壁つなぎ専用金物や溶接での設置ができず、単管パイプなどを用いて建物と足場を固定することになります。壁つなぎ専用金物に対し、単管パイプでの壁つなぎでは、その許容耐力は落ちてしまいます。

そのため、壁つなぎの強度計算を実施する場合は、足場の設置場所や養生材の違いによる作用する風圧力だけでなく、壁つなぎ部材の種別をしっかりと把握しておくことが必要です。

壁つなぎの設置基準は?

壁つなぎに関する設置基準は、労働安全衛生規則570条に規定があります。
その規定には次のように明記されています。

「一側足場、本足場又は張出し足場であるものにあっては、次に定めるところにより、壁つなぎまたは控えを設けること」

また、「壁つなぎ、あるいは控え」の間隔は、単管足場の場合、縦に5m以下横に5.5m以下としています。
くさび式足場の場合は、単管足場と座屈強度が同等とされ、壁つなぎの設置間隔も単管足場と同様の扱いになります。
ビケ足場の場合、二階層と横に3スパンの間隔以内に設置すれば、労働安全衛生規則の規定を満たすことになります。

風による荷重が大きい場合の壁つなぎの設置基準

風による荷重が大きい場合は、風荷重の影響を考慮するだけでは足りず、ブラケット一側で施工する場合は、足場の構造が軟弱であるため、高さを3.6m以下とするという仮設工業会の基準があります。

躯体側の制約で腕木材の位置に壁つなぎを設けられない場合

壁つなぎは、躯体側の設置可能か所にも制約があります。躯体と足場の位置関係によっては、腕木材の位置に壁つなぎを設けることができない場合があります。その場合は、取付位置をずらして設置し、所定の間隔以内になるようにします。

住宅工事用の設置基準

住宅工事用足場は、強度はそこまで必要ありませんが、新築工事は建方作業前の足場先行工法として組み上げられることがほとんどで、足場自体の自立安定性が求められます。

また、建物の構造から壁つなぎの設置が嫌がられることが多く、かつ敷地が狭く足場の外側に控えを設けることが困難な場合も見受けられます。
そうした控えを設けることが困難な場合は、厚生労働省のガイドラインによれば、全周を緊結した構造とすることとしています。

【参考】
▼厚生労働省[令和元年度 墜落・転落災害等防止対策推進事業 推進本部(全国仮設安全事業協同組合)]
手すり先行工法等に関するガイドライン

▼中央労働災害防止協会(安全衛生情報センター)
労働安全衛生規則 第570条(鋼管足場)

▼建設業労働災害防止協会
足場先行工法に関するガイドラインのあらまし

▼一般社団法人仮設工業会
くさび緊結式足場の組立て及び使用に関する技術基準

まとめ

壁つなぎとは、足場を壁などに固定することや、その時に使う道具のことをいいます。 建物に足場を連結して、足場が倒壊したり変形したりすることを防ぎます。 アンカーで壁に打ち込む仕組みになっています。 メンテナンスなどの目的で壁つなぎを残しておくケースも増えてきました。 施工主は建物に穴を開けることを嫌がりますが、足場職人だけでなく多くの職人の危険も考えて、厚生労働省のガイドラインにしたがって足場の補強を怠らないようにしましょう。

ASNOVA編集部からのコメント

職人の足元を守る為にも、壁つなぎの設置基準や補修方法についてしっかりチェックすることが大切です!また、風の影響や足場を組む場所によって基準が変わるため、「労働安全衛生規則570条」に記載されている設置基準をご確認ください。

ASNOVA編集部

ASNOVA編集部の柴山です♪足場に関する豆知識や業界情報を定期的に発信しています!ちょっとした暇つぶしにご覧ください!

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